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“地元の宝”ブッポウソウを地域で守る 絶滅の危険も… 広島・三次市作木

2021.6.9 16:39
 広島・三次市作木に毎年、やってくる渡り鳥がこちら、ブッポウソウです。実は、野生での絶滅の危険性が高いと指定されているんです。地域の人たちは、このブッポウソウを地元の宝として守る活動を続けています。

 「森の宝石」と呼ばれる鳥、ブッポウソウです。ブッポウソウは、5月から8月の間、東南アジアなどからやってきて、日本で繁殖する渡り鳥です。環境省のレッドリストで、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いものに指定されています。

 三次市作木は、毎年、250羽ほど飛来する全国有数の生息地です。

 「鳴き声、どこで聞こえよった?」

 「今、ここに来ましたけど、向こうに飛んで行った。」(めんがめ倶楽部のメンバーたち)

 ブッポウソウの保護活動をしている「めんがめ倶楽部」のメンバーに案内してもらいました。仲良く並んで電線にとまっているブッポウソウのつがいを見つけました。

 ― ブッポウソウは今、どういう時期?
 「産卵期ですね。産卵期はメスが卵産む。1日おきに1個ずつ生みますので、4個から5個の卵を産みますので、その時期ですね。」(めんがめ倶楽部 坂根憲昭さん)

 何度も巣箱の中をのぞきに行きます。すでに卵を産んでいるのかもしれません。今では、こうして観察できるブッポウソウですが、2005年には県内で10羽程度まで減っていたそうです。

 「木の電柱によく昔、穴が開いてましたよね。キツツキが穴を開けて、その電柱を(ブッポウソウは巣として)使っていたんですね。電柱がコンクリートに変わりましたので、住むところがなくなった。」(坂根憲昭さん)

 自ら巣穴を掘ることができないブッポウソウは、住みかを失っていたのです。

 「その珍しい鳥が、作木の資源として、この地区におる。それが減少しているので、増やして地域のシンボルにしたいなということが活動の最初ですよね。」(坂根憲昭さん)

 地元の宝を発掘して町おこしをしようとしていためんがめ倶楽部は、ブッポウソウの飛来数を復活させることにしました。

 専門家から指導を受け、代わりの住みかとなる木製の巣箱を設置する活動を2006年に開始。今では135個が設置され、毎年、ほとんどの巣箱につがいがやってきているそうです。

 「毎年、いろんなことに苦労するんですけど、ことしも来てくれたと、そういう喜びはちょっと格別なものがありますよ。」(坂根憲昭さん)

 ブッポウソウが安心して生活できる環境整備もしています。

 「えさになる昆虫なんですけど、(増やすために)どんどん田んぼに農薬をやっていたのを減らしてくださいという活動をずいぶんやりました。」(坂根憲昭さん)

 地域の人たちは、快く協力してくれたそうです。

 ブッポウソウは非常におく病。人や車がそばに来ると、おびえてしまいます。卵を産んだ巣を放棄することもあるそうです。めんがめ倶楽部は、ブッポウソウを静かに観察できる施設も作りました。

 「自然に対するモラルっていうのが非常にまだ低いんですよね。それをあそこで(観察小屋で)きちっとやりたいなということで。」(坂根憲昭さん)

 生態調査のため、カメラを設置してある巣箱もありました。巣箱の中には卵を温めているブッポウソウがいました。

 「今度は無事にふ化して、鳥が育ってくれることがすごい願いです。」(坂根憲昭さん)

 親鳥が少し離れたとき、卵が確認できました。卵がふ化したら、地元の子どもたちにひなの映像を見せて、自然学習を行う予定にしています。
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