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特集 東広島の畑から中継 ブドウを香港へ ネット販売に挑戦 

2021.9.14 16:54
 広島・東広島市で、インターネット中継で畑のブドウを販売する取り組みがあったのですが、その相手は、海の向こう香港の消費者に対してでした。今や国策という農産物の輸出…、その最前線の動きを追いました。

 「みなさん、こんにちは。」

 東広島市志和町の「すざわ果樹園」に現れたのは、広島在住の中国人レポーターです。スマートフォンを通して生中継で旬のシャインマスカットを香港の消費者に紹介します。

 「これ、切っていいですか?」
 ― いいですよ、重たいですよ。気をつけて。
 「ずっしりですね。」(中国人リポーター 宇山みちえさん)

 この取り組みは、香港が日本の農産物の最大の輸出先であることから、JA全農が5月から始めたもの。今回の東広島市のブドウは、宮崎のマンゴー、山梨の桃、岡山のブドウに続いて4例目です。

 「香港の方、非常に日本大好きの方が多い。お客さんの方も毎回、楽しみにしていただいている状況です。」(JA全農 輸出対策部 青木健吾統括課長)

 販売されたのは3つの品種のブドウで、糖度はいずれも18度以上。価格は、重さによって1房1万円から3万3000円まであります。輸出経費がかかるとはいえ、国内の倍以上です。それでも、富裕層が多い香港では需要があるそうです。

 「当園の売り上げも上がるということで、そこはたいへん魅力的です。3割くらい輸出させてもらえたら、農業だけで生活していくのも、わたしは可能じゃないかと思っています。」(すざわ果樹園 須沢勝己代表)

 「これは、日本の果物を海外に売り込もうと、政府が決めたロゴマークです。国は今、農産物の輸出を国策として進めていて、ブドウの場合、岡山など5つの県が、輸出に取り組む産地に選ばれています。」(柴田和広記者)

 なぜ、今回、この農園でネット販売が行われることになったのでしょうか?

 「香港側のスタッフの方から、ぜひ、ライブコマース(生ネット販売)をやらせてほしいと、現地からのリクエストということで。」(青木健吾統括課長)

 このブドウ園は、9年前、建設業者が異業種参入で開きました。こだわりのブドウ作りが人気となって、規模を拡大する中、少ない量ながら2年前から台湾や香港にも販売していました。

 中継現場には、地元JAの組合長も見学に来ました。

 「偉大なこと。東広島を挙げて、海外に打って出るものを精いっぱい支援しないといけない。」(JA広島中央 河野孝行組合長)

 さて、中継の方はブドウの試食です。

 「果肉ずっしり、水分たっぷり、皮もサクサク。」(中国人リポーター 宇山みちえさん)

 関連の話題として、広島市内のホテルが今月、発売した農園の最高級のシャインマスカットを使ったケーキも紹介されました。

 「いい香り…」

 30分に及んだ畑からの生中継…。ブドウのネット販売は、香港の人の心をつかめたのでしょうか?

  ◇  ◇  ◇

 香港でのネット販売
 「極(kiwami)」(3万3000円・1房800グラム以上)
 「特秀」(1万円・1房700グラムぐらい)

 ネット販売で、中継の前からすでに「極」は1箱、「特秀」は97箱の注文があり、そんな中、今回の取り組みだったそうです。香港へのブドウの販売に、すざわ果樹園の須沢代表は、「責任重大。身が引き締まる思い」とコメントしていました。
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